10.ずっと見つめさせて?
「ずっと見つめさせて?」
クリーオウの青い瞳がキラキラとうるんで、オーフェンは思わず目を逸らした・
愛しい彼女が眩しすぎて直視できない。
だが首を横に向けてから、彼は事の重大性に気づいた。
せっかくクリーオウがかわいく求めてきたのに、今の態度では拒否していると誤解されかれない。
オーフェンは彼女に逃げられる前に、さっとクリーオウの細い腕をつかんだ。。
「そーゆーことを改めて言われると照れるだろ」
「じゃあ見つめててもいいのね?」
安心したように確かめるということは、どうやら失敗せずには済んだようだった。
「……どうぞ」
わざとぶっきらぼうに答えて、顔をクリーオウの方へ向ける。
好奇心でいっぱいの瞳を向けられ、オーフェンはまた目を逸らしたい衝動に駆られた。
心臓が早く脈打ちすぎて困る。
だがオーフェンは精一杯自制し、彼女の目を見つめ返した。
自分が見つめるのはいいが、見つめられるのは極度に照れる。
しかし長い間お互いの目を見つめていれば、思考は停止して何もかもがどうでも良くなった。
「見つめるだけじゃ飽きないか?」