「もしも、わたしがオーフェン以外の人を好きになったら、どうする?」 「それは――例えばマジクとか?」 「ううん。知ってる人じゃなくて。会ったこともないような人」 「どうするって聞かれても」 「わたしは、その人を見て、好きになるかもって思っちゃうの。だけどわたしにはもう大好きな人がいるから、好きになっちゃだめって思うのよ」 「やけに具体的な話だな」 「好きになっちゃだめって思うのよ?でもどうしようもないこともあるのね」 「・・・聞かなかったことにする」 「いやよ、聞いて。わたしの頭の中は、99%オーフェンのことでいっぱいなの」 「そりゃありがたい」 「・・・でも待って。・・・レキもいるし、60%?ううん、50%?他にも大事なものがあるから・・・20%?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「50%はオーフェンなのね」 「半分近く減ってるぞ」 「えーと、じゃあね」 「じゃあ?」 「生活全部で考えるからダメなのよね。大好きな男の人の割合が仮にオーフェンで100%として」 「仮?」 「ほぼ100%?」 「ほぼ・・・」 「とりあえず?」 「100%って言い切ることはできないのか?」 「・・・・・・・・・」 「・・・・泣いていいか?」 「・・・・・。・・・冗談よ」 「いまっ!間があったぞ!」 「とするとね」 「パーセンテージはどうした」 「97%とするとね」 「3%は!」 「ほぼ100%の残った部分?」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ああ、いいんだ。つっこんだ俺が悪かった。ほぼ100%で納得するべきだったんだよな」 「うん。97%がオーフェンとしてね」 「フォローはなしかよ!?」 「なんの?」 「・・・もういい。ちっとも先に進みやしない」 「うん。でもね、話してるうちになんだかどーでも良くなってきたわ」 「お前が良くても俺が悪いわ。俺以外の奴を好きになったらとか言ってたじゃねーか」 「そうだけど。でもこうして話してると、わたしオーフェンのこと好きだなーって思うし」 「・・・・・・・・」 「好きだなーって思うし」 「・・・本当に?」 「うん」 「いちばんにか?」 「そうよ」 「好き?」 「うん」 「そっか」 「オーフェン以外の人を好きになったら困るわよね」 「終わりじゃないのかよ!?」 「だってオーフェンが」 「俺がどうした!?」 「気になるんでしょ?」 「ちっ。せっかくいい感じで終わると思ったのによ」 「続きなんだけど」 「あー、はいはい。聞きゃいーんだろうが」 「好きになっちゃだめって思うのよ」 「それはさっき聞いた」 「わたしはオーフェンがいるからって」 「それもさっき聞いたがあと10回くらい言ってくれ」 「オーフェンに夢中になってたいのに、心が20%くらい持ってかれて・・・自分でも悔しかったのよね」 「相手は誰だ?心配すんな。お前の悩みの種を消しに行くだけだ。さくっと。明日にでも。いや、今からでも」 「心配しなくても大丈夫よ。相手はわたしのこと好きじゃないから」 「・・・それもムカつくな」 「どうして?わたしを取られる心配しなくていーじゃない」 「そうかもしれんが、なんとなく」 「さらに言うと、人でもないの」 「じゃあ何だ」 「仔ネコ」 「好きな男って言わなかったか?」 「オスだったのよ」 「人って言わなかったか?」 「好きな男の仔ネコって変じゃない?」 「・・・・・・・・ははは(嘲笑)」 「レキもいるしさ、オーフェンも、わたしがそのネコに夢中になったら寂しいわよね」 「そうだな。レキだけで充分だ」 「だからわたし、彼のことはあきらめるわ」 「それがいいさ」 「そうね」 「ああ。・・・・もう寝るか」 「そうね」 「おやすみ、クリーオウ」 「おやすみなさい、オーフェン」 (2004.7.30) ラブな恋愛書きさんに100のお題 |
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