□ スカート □


外はとてもいい天気で、まさにお出かけ日和だった。
さらには、今日はオーフェンとマジクが家にいて、二人ともが出かけられる。
出かける約束はすでに取り付けてあるので、後はクリーオウが用意するだけだった。
部屋着から外出用に着替えをして、二人が待っているリビングへ向かう。
「さ、行くわよ二人とも!」
扉を勢い良く開け、頭の上のレキとびじっと外を指差しながらクリーオウはそう宣言する。
するとこちらの姿を見た二人の反応がそれぞれ異なった。
「それ新しい服なんだ」
というように、服が新しいことに気づく(というか遠まわしに褒めてくれる)のがマジク。
「それ、短すぎないか?」
というように、驚いたように眉間にしわを寄せたのがオーフェンだった。
とりあえず、オーフェンの場合は褒めてはいないだろう。
クリーオウはその場で一回して、どちらともなくにっこりと笑った。
今日の服は先日買ったばかりの、緑のワンピースを着ている。
確かにスカートの丈はいつもより短めだったが、だからこそ黒のストッキングをはいていた。
短いままではクリーオウも気になっていたのだが、濃い色のストッキングのおかげで頼りなさをカバーできている。
「今日はレキ色なの。かわいいでしょ?」
言って、頭の上の黒い子犬を指で示す。
緑のワンピースと黒いストッキングで、つまりレキ色なのだ。
言外に褒めてくれと訴えているのだが、やはりまた二人の間で意見が異なる。
「あ、そうだね。うん、いいんじゃない?」
そうやって一応は褒めてくれるのがマジク。
「いや、だから短くないかってことをだな」
そうやってあくまでこちらの服装に口を出すのがオーフェンだった。
彼女が欲しいのは賛辞であり、それ以外はありがたくない。
クリーオウは頬をふくらませて、スカートのすそをつまんだ。
「こら」
すかさず注意されるが、クリーオウはオーフェンを一瞥しただけで続けた。
「そりゃ、ちょっとは短いかもしれないけど。でもこのくらいなら平気じゃない?」
同意を得るため、クリーオウは幼馴染の方を向く。
問われたマジクは、彼女の全身を一通りながめ、やはりうなずいてくれた。
「うん。大丈夫だよ。最近じゃこーゆーのが流行ってるし、特に変な目で見られたりはしませんよ」
最後はオーフェンに向かって。
「そうか?」
「そうよ」
「そうですよ」
「そんじゃあ……いいのか?」
あまり納得していないようではあるが、オーフェンはとりあえず受け入れてくれたようである。
重そうな腰をのろのろと上げた。
「んじゃあそろそろ出かけるか」
「うん!」
そう言ってくれたので、クリーオウが元気良く返事をする。
続いてマジクもいそいそと立ち上がった。
三人でばらばらに動き出したところで、彼女はオーフェンに近づいて耳打ちする。
「オーフェンは短いの嫌い?」
「いや、そーゆーわけでもないけど」
「けど?」
「人目にさらされると思うと、ちょっと抵抗が、な」
「ふぅん」
それはちょっとした独占欲の表れだろうか。
彼の顔を見ながら、クリーオウはにんまりとした。
「何だよ?」
「ん、じゃあ短いスカートはオーフェンの前でだけにするわね」
「それなら……」
しばらく続きを待つが、オーフェンはその後を続けない。
けれどクリーオウは良しと解釈して、オーフェンの腕を取った。






(2008.10.16)
これもマジク視点のときに書いたお話。
ちょうどこういう服着てたので、なんとなく書いてみました。
オーフェンが何をしたいのか分からない・・・。

広告 [PR] 再就職支援 わけあり商品 冷え対策 無料レンタルサーバー ブログ blog